新宿中央公園でコンテンポラリーダンスの野外イベントがあって。
出演者が面白そうだったので見に行った。
日常の空間に非日常が割り込む感覚がとても素敵。
高層ビル群の借景が舞台美術。
通りかかった救急車のサイレンがちょうどいい効果音。
都会の足元で繰り広げられた、一夜だけの小さな祭り。
公演が終わって見上げたら都庁が三色にライトアップ。
来年のいまがパラリンピックの会期なので、そのテーマカラーに染めてるらしい。
建物のライトアップは好きだけどこれはなんだかなあ。
ちょっとばかし押し付けがましくないですか?
主義や主張を背負ったときに、表現が力強くなるのか押し付けがましくなるのか。
己の正しさを疑わない態度はしらずしらずに人を卑しくしてしまう。
そんな気がする。
正しくはないことを自覚して、それでも表現しようとするひとたちと一緒に過ごしたあとだからそう感じてしまうのかもしれない。
そんなことを思いながら歩いて帰った。
高層ビルのてっぺんを彩るよりも、地べたで踊るひとたち照らす仕事だということを、ぼくは誇りに思う。
大きくて、明るくて、そして正しいものには心惹かれなくて。
散歩するのにいい季節になってきた。