海と劇場、ときどき本棚

2018年の7月に爆誕した何をするのかを模索しつづける会社「ひとにまかせて」代表のブログです

演劇

ある演出家が「演劇は社会に適合できない人のための藁の楯」とおっしゃっていましたかが、ぼくにとっても大切なものです

観客論

「面白い」ってなんだろうとか「エンタメ」ってなんだろうとか、なんか考えちゃう今日このごろ。そしてお客さんが期待するものを提供するのか、想像を超えるものを見せるのか。演劇の面白さってどこにあるのかも考えてしまう。 押し付けになるのはいいことで…

リハーサル映像公開してます

ゴールデンウイーク、何それ?って感じで劇場に籠もっています。 「即興演劇」(インプロ)というその場で物語を作る、少し変わった作品。 主催、製作サイドの考え方なんですが、演劇作品って内容がわかるような情報を出すのを嫌うところが多いのです。 作品…

旅公演の楽しさ

今週末は茨城県のひたちなか市でお仕事をしています。 最近では少なくなりましたが、一時期は旅をしながらお仕事をすることがよくありました。 東京の劇団の地方公演について回るお仕事。 長いと三ヶ月くらいの旅暮らしになります。 いちばん多い時期だと、…

感情や関係性を照明で表現する

舞台照明デザインについてもう少し書きます。 これまででいちばん尖った照明デザインをしたのは、5年ほど前にやった「モグラのヒカリ」という作品でした。 なんども一緒に作品を作ってきて、かなり信頼してもらっている演出家さんとのお仕事だったので、少し…

はみ出す俳優

昨日のブログで書いた「舞台照明デザイン」についてもう少し具体的に書いてみようかなと思います。 2017年の12月に日本スタンダップコメディ協会会長、清水宏さんのトークライブの照明デザインをやらせていただきました。 清水さんは大学時代からの知り合い…

「なにをしている人かわからない」って言われた

友達に「他の人になんて紹介したらいいのかわからない」と言われました。 確かに。 そもそもフリーランスでいまは会社経営だけど、どういうジャンルで暮らしているのと言われるとなかなか説明が難しい。 一番わかりやすい肩書で収入のベースになっているのは…

やりがいを搾取されてきて30年経ちましたが、

最近、こんなニュースがありました。 news.livedoor.com 実は、直接、間接にお仕事で関わりのある事務所さんです。 個人的に面識のあるプロデューサーさんも何人もいるので少し言及しにくいのですが、この会社だけの話だけではないし、単純にいいとか悪いと…

劇場が100以上ある街

ちょっと写真が見にくいのですが、地図にマークしているのは全部劇場です。 端から端まで30分ほどで歩けるエリアに150ほどの、それもほとんどは定員200人以下の小劇場が建ち並んでいます。 日本ではありません。韓国のソウルにある「大学路」(テハンノ)と…

小劇場からの出口

演劇関係者の端くれなので、twiterやSNSなどでつながっている俳優さんや演出家さん、もちろんスタッフも大勢います。 そんなわけで、毎日のように公演の告知とか稽古場のレポートとかを目にします。 「いままでに最高の作品!」 「こんなに熱量のある稽古場…

自信とかを根こそぎなくしても舞台で生きる

フリーランスで舞台照明のお仕事をしているのと、ぼく自身の性格もあって、割と幅広いジャンルで、そして一流のプロレベルからアマチュアレベルまでと上から下まで、いろんな作品に関わります。 最近では大学で演劇や音楽、ミュージカルなどを教えるところも…

無邪気なひとへ

最近、なんだかなあと思ったことがふたつ。 あるお芝居のPRで、出演者がみんなで食事をしている動画がアップされてました。すごく気になったのが、みんな衣装でご飯食べてたこと。しかも和服で。 それもお弁当ではなくて賄いなので、お鍋から汁物とかよそっ…

大好きだけどね

今日もお芝居の本番についていました。 全15ステージ中12ステージ目。 気分的にはかなり楽になってきました。 が、今日はちょっとぼけくのパフォーマンスよくなかったなあ。 演じられていることへの集中が少し足りなかった。 理由は分かっていて、おとといの…

なんでシェイクスピアを演じるの?

知り合いの演出家がやっている「ロミオとジュリエット」を観に川崎まで行きました。 駅直結のショッピングモールのなかにある劇場。 ショッピングモール自体も素敵な空間だし、劇場のサイズも手頃で悪くない感じでした。 お芝居も面白かったし。 演劇人とし…

下北半島

「下北って言ったら下北半島のことですよ。わたしたちにとっては」 宮城県の方にそう言われてから、なるべく「下北」ではなく「下北沢」と言うようにしています。 下北沢と言うと演劇の街のイメージがあります。 本多グルーブの劇場だけで7つ。 他にも小さな…

時間はあっても

ここしばらくブログの内容が舞台の話ばかりだとお思いの皆様。 その通りです。 その理由は最近では舞台の仕事ばかりしているからです。 そして舞台の仕事は拘束時間が長い! 一日の拘束が13時間くらいまでなら普通ってどうなってるのか? 前にも書きましたが…

半笑いの秘密

一本のお芝居には様々な役割の人がいます。 実際にお客さんの前に立つ役者さん。 作品作りの中心になる演出家。 本番中の進行を司る舞台監督。 照明、音響、衣装、制作などなど。 作品作りはひと昔前までは「劇団」が中心でした。演出家や俳優さんなどは劇団…

小さな奇跡のその後で

小さな奇跡はどんな人にもときたま訪れる。 当事者だったり、観客だったり。 いろんな立場とタイミングで。 でもね、本当に大切なのはその後でどう生きるか。 彼を見ていて、そう思ったのです。

小さな奇跡

小さな街を拠点に活動していて、それほど知名度もなく、劇団員が大勢いるわけでもなく、バックアップしてくれる組織があるわけでもない。 そんな劇団が1ステージで集めた人数としては破格。 そしてつい数日前までは半分も売れていなかったチケットが400枚近…

演劇の人

基本的には逃げる人。 今年の3月には連載エッセイでも逃げた話を書いた。読み返してみたらけど、我ながらけっこういいこと書いてないかな? ordinary.co.jp 東日本大震災と阪神淡路大震災。 二度の地震のとか、それをキッカケにしてぼくは逃げた。 おかげで…

芝居は生き物

来週から始まるお芝居の通し稽古を見に行きました。通し稽古とは、稽古の最後の段階で、トラブルがあっても、最初から最後まで基本的には止めない稽古です。それまで、シーンごとに稽古してきたものを、一本のお芝居として見たときにどう見えるのかをチェッ…