海と劇場、ときどき本棚

2018年の7月に爆誕した何をするのかを模索しつづける会社「ひとにまかせて」代表のブログです

世界一と出会った日

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受験する大学を決めるタイミングでやりたいことなんてわからなかった。

将来、どんな仕事をして、どんな人になりたいのか、具体的に想像することなんてできなかった。

だから、「日本一、いろんな人に出会えそう」という基準で大学を選んだ。

そして案の定、謎な出会いを繰り返し道を踏み外していまに至る。

 

序列や権威なんてどうでもいいと心底思っている割には、「王道」にこだわるところがあった。

頂点を目指したいわけではないし、そこに向かって努力することはある意味で無駄が多いと思っている。

ただ、一番の場所がどこにあって、自分がそこからどの方向にどのくらい離れているのか。

それは常に把握していたいなあと思う。

 

いまの「一番」はしょせんは積み上げられた過去に過ぎなくて、これからも有効かどうかはわからない。

それでも新しい場所に行くためにはいまの最高を知っておくことは大切だし、そこを目指せるだけのスキルを磨いたところで損するわけじゃないし。

 

いまの社会だとそこをスキップして違う場所を目指す人もたくさんいる。

そしてそういう生き方も十分に可能になったのかもしれない。

だけど王道を歩くことでしか見えないものも確かにあって。

王道を歩いてきたから得られる強さも。

 

戦わなくてはいけない相手の姿はちゃんと知っておきたい。

自分が自由でいられるために。

 

帆船に乗るようになって3年ほど経ったころ、ヨーロッパの帆船イベントに参加した。

「セイルアムステルダム」という五年一度の世界最大の帆船まつり。

三年の間に、日本では二隻の帆船で何度も航海を繰り返し、一端の帆船のりのつもりだった。

でもそんなの一瞬で吹っ飛んだ。

ぼくは帆船のことなんてなにも分かってなかった。

帆船はこの国では歴史であり文化であり、そしていまもまだ生きていて。

「世界一」と出会うってそういうこと。

26日のイベントではそんな話もできればと思っています。

 

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