3月の後半から2週間、帆船みらいへにサポートクルーとして乗船してきました。
「みらいへ」は日本で唯一、一般の人が乗船して帆船での航海を体験できる船です。
2週間の間にはいくつかの航海がありました。
3時間だけの短いものから4泊5日のものまで。
4泊5日の航海にテレビ局のデイレクターさんが乗船していました。
番組作りではなくご自身でメディアを立ち上げたいということで、航海の様子がひとつのコンテンツにならないかと思い乗船されたそうです。
生まれて初めて帆船で海に乗り出して、帆を張ったり、舵をとったりする参加者の様子を撮影していました。
航海が終わったあとでたまたまその方も含めて何人かで飲みに行くことになり。
ぼく自身も帆船で起こるできごとをどう伝えるのかにはかなり興味があったので、焼き肉をつつきながら、取材の感想を聞いてみました。
彼の答えは、
「ゲストの人たちよりも、乗組員の方にドラマを感じた」
というちょっと意外なものでした。
これまで考えたことはなかったのですが、これはこれで当たり前かも。
ドラマとして面白いのはできごとよりも人。
そう考えるとひとときだけ船で過ごすゲストの物語よりも、そこで働くと決めたクルーの物語のほうがずっと深く掘り下げられるのかもしれません。
たまたま「みらいへ」では最近クルーの入れ替わりがあって、新しい若い乗組員が何人か入ってきていました。
これまで普通の船で働いたことはあっても帆船で働くのは初めて。
なかには資格は持っていてもずっと陸で仕事をしてきた人もいます。
普通の船とは違う「帆船」に夢を抱いてやってきた若くて新しい乗組員が、初めての環境のなかでとまどい悪戦苦闘しながら成長していく。
うん。確かにこれはドラマとしても面白そう。
もしかするとこの切り口からなにか生まれるかもしれません。
やっぱり、外からの視点って大事。