生まれて初めて公演の途中で劇場を出ました。
「仕立て屋のサーカス」というライブパフォーマンス。
以前から少し気になっていたもののタイミングが合わなくて。
今回、初めて見に行けたので楽しみにしていました。
お芝居でもダンスにでもパフォーマンスでも、最後まで見ないと面白いかどうかはわからないので、これまで途中で退出したことはありません。
(本番が思ってたよりものすごく長かったので泣く泣く出たことはあり)
理由?
あんまり面白くはなかったけど、面白いところも少しあって。
構成が雑でアイデアとパフォーマンスをバラバラに見せられてるみたいな感じもあったけど。
でもそういうことじゃなくて。
最近はほとんどないですが、初日の開演時間が押しちゃうってのは若い頃は関わったお仕事でもよくありました。
たいていは仕込み時間に対してやりたいことが過剰すぎて、設営が間に合わなくてどんどんと予定が伸びていって。
リハーサル終わって10分後に客入れとか、まあ割とありました。
仕込みメンバーだったので、ゲネプロ終わって直しをしてあとは本番メンバーに任せて劇場を出たら、劇場前に一時間以上待たされているお客さんが200人くらいいてものすごい目で睨まれたこともありました。
「ぼくのせいじゃないんです。ぼくはこの3日間、精一杯がんばったんです」と心のなかでつぶやきながら足早にその場を立ち去りました。
いい経験でした。
なので、まああんまり人のことは言えませんが…
開演時間一時間前に(おそらく)予定通り開場してるってことは、そこまで準備にてこずってたってわけじゃないのでは?
開場も一時間あれば、裏での準備だってそれなりにできるよね。
なのに、なんの説明もないまま開演が15分以上押すのってどうなんだろうなあ…
しかも始まって30分くらいパフォーマンスがあって、そこから15分くらいは演奏しながら、内容や今回の企画についての言い訳めいた説明とか物販の説明とか販売している飲食の説明とか。
そして「15分間の休憩です」かあ。
3分くらい考えて、これ以上ここにいるのは不愉快だから出てきちゃった。
内容についても本公演ではなくてトライアル公演だということは理解してたけど、なんだかなあって感じ。
トライアルだとしても、告知文に書いてるような要素はあんまりなかった。
ああ、タイトル通り「落ちてくる空」だった。
そこはアイデアとしては面白かった。
でもだとしたら余計に後半は期待できなかっただろうな。
あれが用意していた一番大きいものだとしたら。
新作のためのトライアルなのにwebサイトとかで見た写真と同じようなシーンしかなくて、想像を少しも裏切ってくれなかった。
海外のフェスとかには呼ばれやすい作品だなあとは思います。
ビジュアルは面白いし、言葉ではなくて「音と布」を作品の軸においているので。
フェスのプログラムのひとつとしては魅力的かも。
ただ、単独の作品としてみると、一度目はそこそこ楽しめるけど、なんども見に行くレベルのカンパニーじゃないかもって。
製作途中のものや制作過程を公開することは意味があるとは思うけど、そういうワクワクもまったく感じなかったし。
いや、後半そういう作る過程を共有できる構成になってたのかもしれないけど、もういいやって感じになりました。
事前の告知とか、当日の受付からの流れとかもかなりレベルが低くて。
それていてチケット3,000円かあ。
そうですか。
ステージパフォーマンスは生物で、公演期間も短くて、内容についても事前に詳しく知ることができない。
チケット発売開始したタイミングでは内容がちゃんと決まってないことだってよくあるし。
だから信頼できない団体さんのチケットってあんまり買う気にならないんだよね。
うん、申し訳ないけどこのカンパニーはもう二度といかないかな。
なんだかなあ。