年に何回かやってくるバレエのお仕事です。
クラシックバレエにそれほど興味はないのですが、なぜかよくお仕事を頼まれてしまいます。
日本だと、クリスマスシーズンになるとチャイコフスキーのくるみ割り人形を上演することが多いのですが、一時期はクリスマスには毎年、くるみ割り人形に関わったりもしてました。
それほどメジャーな演目なんですが、「葦笛の踊り」はくるみ割り人形よりも「ソフトバンクのCMの曲」って認識されてるんですよね。一般的には。
バレエはキライではありませんが、特に好きでもありません。
こういうニュアンスは伝わりにくいし誤解されやすいのですが、バレリーナを目指そうとする情熱は理解できます。
バレエの公演を見ていると美しい瞬間はなんども訪れます。
そこにあこがれ、自分も目指す感覚はとてもよく分かります。
一方で観客としてバレエ公演を見るために時間やお金を使おうとは少しも思いません。
もちろん、スタッフとして関わる限りは真摯であるべきだと思います。
それなりに勉強もするし、目の前で行われることに愛情と興味は持ち続けます。
でもね。
美しい瞬間、心震える場面は確かに訪れます。
でもそれはバレエでなくても出会える感動だとぼくには感じられてしまう。
だからぼくの人生の限られた時間は他のことに使いたいなあと。
全く新しいなにかを作り出そうとするアホみたいな情熱に付き合いたいなあって思ったり。
誰かが何百年も前に作って、評価が確定されたものをなぞるのって楽しいのかなあって。
まあ、人それぞれなんですが。
それと「葦笛の踊り」ってなんで「葦笛」なんですかね。
お菓子の国のシーンで他の踊りは基本的に食べ物が踊るのに(チョコレート、コーヒー、お茶、生姜入りパン)なんでこれだけ葦笛が踊るんだろう。
まあ理由なんてないのかもしれませんけど。
クリスマスには毎年必ずくるみ割り人形をみる人生って、まあそういうのが大切な人もいるのだろうなって思いますが、ぼくにはできないかな。